そして「ガンダム」の醍醐味は、勧善懲悪のハリウッド映画と違い、主人公側・敵対側それぞれに主張があって一概に善悪を決めつけていない点こそ最大の特徴だと思います。とりわけ「SEED」シリーズはザフト側(パトリックやデュランダル議長)の言い分も積極的に取り入れ、キラやアークエンジェルの行動を戦局をかえって混乱させるというあえて悪の要素も入れたいと思います。特に「SEED DESTINY」では漫画で名誉挽回・汚名返上している(一応主人公である)シンも、感情に流されてばかりでなく、アスランのようにどれが自分の突き進む道か悩むような展開であって欲しいなと思った訳です。こうした脚本を書ける人間として、南北朝それぞれの主張を描ききった大河「太平記」の池端俊策氏と、補佐する形でアニメ版と同じ女性脚本家で大河「北条時宗」を執筆した井上由美子氏(こちらはやや問題あるが、元寇でフビライ側を悪と決めつけずに主人公・時宗の行動と、その兄・時輔の多様な視点から描いたところを評価したい)の二人で共同制作すれば、アニメ版よりずっといい物ができるのでは…と思いました。MS戦については、樋口監督の映像技術+本元サンライズの協力でOVA「機動戦士ガンダム MS IGLOO」のようなリアルかつハイクオリティな戦闘再現を夢見ている訳です。
謙信自体は再来年の大河「天地人」(脚本が朝ドラ「どんと晴れ」の人だけにかなり不安…)にも登場しますが、Gacktのイメージが強すぎて他の配役が考えられません。好評だった場合、Gacktがまた演じるかもしれませんね(以前仲村トオルが「信長」「琉球の風」において2年連続で秀吉を演じた先例もありますし)。
<三宅猫之助さん
群馬県出身の私は、大学の卒業論文も戦国期の上野(群馬県)における国人領主をテーマに扱ったくらいはまってますが、肝心の当主・上杉憲政は(後北条氏側の記録とはいえ)ヘタレ戦国大名で有名ですからねぇ。こんな主人を持った忠臣・長野業正の苦労が忍ばれます。